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STPとは?誰に売るかを決めるマーケティングの基本!

2015.12.21

Marketing STP

篠田です。マーケティングと言われてもどこから手をつければいいのか分からない、そもそも何をやればいいのか分からない、ということはありませんか。

「R-STP-4P」というマーケティング戦略の基本的なプロセスがあります。まずはマーケティングとはこの流れに沿って考えれば良いのだな、と認識していただければ良いかと思います。

アルファベットはそれぞれ以下の頭文字をとったものになります。

  • Research – 市場調査
  • Segmentation – 市場細分化
  • Targeting – 狙うべき市場の決定
  • Positioning – ターゲットへ宣言する利益
  • Product, Price, Place, Promotion – 製品、価格、流通、販売促進

ざっくり言うと、R-STPは顧客の選定、4Pは選定した顧客の為の製品開発からプロモーションまでを考えます。今回はこのプロセスの「R-STP」について解説します。

「R」リサーチ – 市場調査

マーケティングは市場を分析する事から始まります。ここを良い加減にしてしまうと、この後のプロセス全てに影響を与えてしまう事になります。

事業に関して様々な事を調査する必要があるため、多くの調査方法や分析方法があります。後日、別記事にて解説したいと思います。

「S」セグメンテーション – 市場細分化

市場を細分化していきます。イメージしやすい例を挙げるならば「関西に住んでいる30歳から45歳の専業主婦」といった具合ですね。

細分化せずに全ての人が満足するような製品やサービスを考える事は非常に難しく、出来たとしても汎用性の高い平凡なものになってしまう為、この作業は必須です。

かつてはアメリカ等の大量生産、大量販売の時代にはマスマーケティングと言って、全ての消費者を対象としたマーケティングが行われていましたが、市場の成長期ならともかく、消費者の価値観が多様化する現代では全く通用しません。

一部の人々に愛好される製品やサービスをつくり、一部の人々へアプローチをかけたほうがよっぽど効率的で効果があります。

具体的な方法については次の記事で解説しています。

市場を細分化!STP分析のセグメンテーションを知る

 セグメンテーションくらいうちでもやってるよ!という声も聞こえてきそうですが、この作業が不足している企業が意外にも多いのです。つまり、自社の製品・サービスには有望な見込み客が実際以上に存在していると勘違いしてしまっているケースがよく見られます。

税理士を例に挙げるならば、同じ地域内の税務申告をしなければならない全ての人が自分の見込み客だ、と考えてしまうとマーケティング戦略は上手くいきません。例えば税理士のクライアントは税理士と年代の近い社長の企業が多かったりします。他にも得意な業種や、対応出来る規模、顧客の性格等ここに挙げきれない多くの事を考慮してしっかりとセグメンテーションを行う必要があります。

「T」ターゲティング – 狙うべきセグメントの決定

セグメンテーションによって設定した市場の中から、自社が狙うべきセグメントを選びます。

その際のポイントもいくつかあります。

まずは、そのセグメントの中で最高の企業になれるかどうかを意識してください。最大の企業になる事は非常に困難ですが、特定のセグメントの中で最高の企業になる事はどんな企業でも可能です。

それから、まずあなたの提供物に対して最も強い反応を得られると確信を持てるセグメントだけに集中する事からはじめてみてください。

もしその層からの反応が鈍いようならセグメンテーションを間違えていたか、製品やサービスに魅力が足りないのかも…と考えてください。

ちなみに経営学者でマーケティングの第一人者、フィリップ・コトラー教授は次のように言っています。

市場を選ぶにあたっては、以下の点を忘れないでほしい。金のない人間に売るより、金のある人間に売るほうが簡単である。バイヤーではなく、ユーザーに売れ。

「P」ポジショニング – ターゲットに提供出来る利益を宣言する

ターゲットに対して、他社や他製品と比べてどのような利益を提供する事が出来るのか、を明確にします。企業や商品のイメージを決める要素でもあるのでとても大切です。

この際に気をつけなければならないのは、ポジショニングとは「商品等を市場のどこに位置付けるか」という事だけではなく、「見込み客の心のどこに位置付けるか」という事です。

商品のイメージや企業のブランドイメージをしっかりと設定し、市場の中や消費者の心の中での位置を明確にし他社や他製品と差別化する。これがポジショニングです。

ポジショニングを行う事によって、顧客の印象に残り、他の商品では得られない価値を認識してもらう事が出来ます。

実際にはポジショニングマップを作成して把握していきます。ポジショニングについては後日、別記事にて詳しく解説したいと思っています。

 

以上が顧客の選定の為の基本的なプロセスとなります。この記事を読んだだけでは実際に戦略をたてる事は難しいですが、全体の流れを把握する事は出来たかと思います。

マーケティングは様々な要素が相互に影響しあっているため、全体像を見る事は非常に大切ですので、しっかりと理解しておく事をおすすめします。

 

まとめ

  • マーケティングは「R-STP-4P」のプロセスに沿って考えるべし。
  • R-STPは顧客を選定する為のプロセス。
  • 市場調査は最も力を入れるべきプロセスであり、ここを間違えると全て台無しになる。
  • 自社と相性の良い特定の顧客にリーチする為にセグメンテーショ
    ンは必須。
  • ターゲットを絞り、そこで最高の企業になる事を目標にせよ。
  • 企業や商品のイメージを生成するポジショニングによって狙いを定めた顧客のハートを掴め!

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